舟橋一浩

東日本大震災から3年

本日、午前中は本会議にて被災農業者支援に要する補正予算に関する知事の提案説明。午後は常任委員会。委員会審査中の14時46分に黙祷を捧げる予定となっています。昨年会派で福島に視察に伺った時、地元の方は、復興はまだまだ一歩踏み出した程度なのに全国的に被災地について忘れられていることに危機感を抱いていました。大震災から3年、被災地の現状を風化させることなく復興が一日も早く進むことを切に願います。以下に昨年の福島視察報告を添付致しましたのでお時間がございましたらご一読頂ければ幸いです。

    


埼玉県議会 刷新の会 会派視察報告


視察先:福島県庁、飯舘村役場飯野出張所、南相馬市

日程:平成25年7月23日(火)~24日(水)

(1) 福島県庁

視察内容

1.福島県復興計画の進捗状況について
2.除染及び放射線モニタリングについて
3. 県外避難者に対する支援について
福島県では、「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」「ふくしまを愛し、心を寄せるすべての人々の力を結集した復興」「誇りあるふるさとと再生の実現」の3つの理念のもとに復興計画を進めている。
 

●避難状況

平成25年7月現在における避難者数は14万9949人。また県内への避難者は約9万6000人、県外への避難者は5万4000人となっており、まだまだ多くの県民が避難生活を余儀なくされている。避難者への支援として、

① 近隣都県への職員派遣 

② 住宅等の提供 

③ 情報の提供(地元紙の送付等)

を行っている。

●被災者の生活再建

平成27年度までに約3700戸の復興公営住宅等を整備する第1次計画を決定。昨年度より500戸の整備に着手。平成26年度から入居開始見込み。

●環境回復

福島県内における空間放射線量は2年前に比べ下がってきているが、除染、特に住宅や道路における除染の発注率が高く対応が十分な状態ではない。今後さらなる推進に向けて取り組んでいく。

●県外避難者への対応

県外避難者支援事業として、

① 避難者支援団体への補助事業(26都府県84団体に交付決定)

② 全国的な避難者支援中間組織への業務委託事業を展開。また、旧騎西高校避難所については平成23年4月時点で1432名の避難者がいたが、平成25年度7月現在は107名。平成25年6月からは双葉町役場機能がいわき市に移転。今後は避難所住民に対する詳細な意向調査を実施し、応急仮設住宅についての説明会や要支援者に対する個別の対応、受入施設等の調整を行っていく。

(2) 飯舘村町役場飯野出張所

視察内容

1.被災後の取組

2.今後の方策等

 

震災以前の飯舘村では、平成17年度から平成26年度までの第5次総合振興計画を実行中であった。振興計画の基本理念として「までいライフ」(までい=「ゆっくり」「ていねいに」という意味の福島県北部の方言)を掲げ、独自のまちづくり計画を進めてきた。

 震災後、村民ひとりひとりの復興を目指す「までいな復興計画」を5つの基本理念のもとに策定。

① 命(いのち)をまもる 

② 子どもたちの未来をつくる 

③ 人と人とがつながる 

④ 原子力災害をのりこえる 

⑤ までいブランドを再生する

村に戻りたい人、戻らない人、戻りたくても戻れない人それぞれに寄り添った多様な支援の継続を進めている。

 今回、ご多用のなか菅野典雄村長自ら対応していただき、震災時からこれまでの経緯、今後についてご説明いただいた。特に飯舘村が国により「計画的避難区域」に指定された際、菅野村長は安易に遠方に村民を避難させることは村民の生活や家族をバラバラにしてしまうという考えから避難先は村から1時間圏内とし、政府へ「避難区域」の再検討を要請。当時、全国から非難の声が届いたが、“避難がすべてではない、村民生活を守る”という信念を通し、飯舘村をゴーストタウンにしないよう国に頼らず、「いいたて全村見守り隊」を結成。村内の防犯パトロールを行い、震災から3ヶ月後に「までいな希望プラン」を発表した。

 菅野村長は、津波や地震における災害に際しては、被災者同士の結束が生まれるが、放射線被害においては補償問題や家族間の放射線への考え方の違いなどから“心の分断”を生んでしまう“異質”な状況が生じると指摘。何事においても極論に向かわず“バランス感覚”を持って事にあたっていくべきとのご指南を頂いた。

 また、この度の視察では刷新の会から飯舘村、そして南相馬市役所へ僅かではあるが義援金をお渡しした。現在、飯舘村では子供たちへの支援を目的とした「いいたてっ子未来基金」を創設し、未来を担う次世代の育成にも力を入れている。

 

(3) 南相馬市役所

視察内容

1.被害状況と現状の取組み

2.現地視察(被災地の状況)

 南相馬市における震災での被害状況は、

① 人的被害(平成25年6月19日現在)

・死者 1060人

(うち震災関連死 424人)

・ 負傷者 59人

(重傷者2人、軽傷者57人)

② 住家被害

(平成25年6月28日現在)

・ 23898世帯中、4404世帯が津波、地震により被害。

震災後、「心ひとつに 世界に誇る 南相馬の再興を」をスローガンに掲げ、10年間の復興計画を策定。基本方針は、

「すべての市民が帰郷し 地域の絆で結ばれたまちの再生」

「逆境を飛躍に変える 創造と活力ある経済復興」

「原子力災害を克服し 世界に発信する安全・安心のまちづくり」

主に放射線物質による汚染対策や地域の絆の復活、産業再生、人づくり・子育て環境の充実を主要施策に掲げ計画を進めている。

 現地視察に同行していただいた職員の方には、自宅を津波で失った方もおり、先の政権において原発収束宣言が出されたものの、復興はまだまだ一歩踏み出した程度で全国的に被災地について忘れられている事に危機感を抱いている。

 また除染についても国が担当する区域や中間貯蔵施設の建設が進まず仮置き場の確保も困難な状態となっている。中間貯蔵施設の立地が進まないと、仮置き場が最終処分場になるとの懸念から住民が仮置き場設置に反対するという状況が続いている。人手も足りておらず復興にはまだまだ時間を要するので、被災地の現状について風化させてはいけないと改めて考えさせられる視察となった。

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