舟橋一浩

子育て講演会

一昨日、地元の図書館で行われた子育てについての講演会に参加しました。講師は元埼玉県教育委員会委員長で音楽家の松井和さんと児童文学の翻訳家で読み聞かせ講座の講師をしている勝田延子さん。松井先生の講演は以前も一度伺ったことがありましたが、今回も歯切れよくユーモアを交えて子育てを通じて親がいかに成長していくのか具体例とともにお話されました。松井先生は現在、全国で「一日保育体験」という事業を進めています。埼玉県でも他県に先駆けて実施しており、3年以内にすべての保育園、幼稚園での実施を目指しているところです。(一日保育士体験

松井先生によると、この保育体験で父親が保育園に来て砂場で遊んでいる子供たちを2時間眺めていると、大金持ちになってスポーツカーを乗り回すより砂場で遊ぶ3歳児、4歳児のほうがはるかに幸せそうだということがわかり、幸せというものは勝ち取るものでも、成し遂げるものでもなく、自分の物差し次第だということに気付くそうです。また、幼児の役割というのは、人間からいい人間性を引き出すことであり、それが引き出される瞬間、瞬間を夫婦が眺め合うことが子育てであると仰っていました。

勝田さんは自分の翻訳家としての体験を交えて17世紀のイギリスの話や児童文学の定義について、またお薦めの児童文学書の紹介等、多岐にわたる内容の講演となりました。最後はお二人の対談で講演会は終わりましたが、対談の終わりに松井先生が朗読した小野省子さんの詩が印象に残ったので記させていただきます。短い時間でしたが大変勉強になった講演会となりました。

『愛し続けていること』 詩/小野省子

いつかあなたも 母親にいえないことを 考えたり、したりするでしょう

その時は思い出してください あなたの母親も 子供にはいえないことを ずいぶんしました

作ったばかりの離乳食をひっくり返されて 何も分からないあなたの細い腕を 思わず叩いたこともありました あなたは驚いた目で私を見つめ 小さな手を不安そうにもぞもぞさせていました

夜中、泣き止まないあなたを 布団の上にほったらかして ため息をつきながらながめていたこともありました あなたは温もりを求め いつまでも涙を流していました

わたしは母親として 自分を恥ずかしいと思いました だけど苦しみにつぶされることはなかった それは小さなあなたが 私を愛し続けてくれたからです

だからもしいつか  あなたが母親にいえないことを 考えたり、したりして つらい思いをすることがあったら 思い出してください

あなたに愛され続けて救われた私が いつまでもあなたを 愛し続けていることを

写真 2

 

 

 

Share

Comments are closed.